■藤本健のDigital Audio Laboratory - 「かないまるルーム」で生まれる究極のSACDとは?
~ その3: 金井氏「ミキシングからプレスまで監修」の秘話 ~
■ 「意見の相違は1カ所もない」
藤本:最後に音楽的な面で阿部さんとの協同作業が、どのように進んだか教えてください。
金井:私はミックスの素人。それがオーディオ的な側面からたくさんの要望を出すわけですから最初はもう大変でした。とりわけ空間に音をどのように配置するかは言葉に尽くせないほどたくさんの議論をしました。私の提案でいいところが出てもミックスの常識に反していてバランスが崩れることもしょっちゅうありました。それを2人で相談しながら、こつこつとよいものにしていったんです。
どの曲も最初はなかなかいい音がでませんでした。何度も音の出し方を変えてもらいました。「ボーカルを0.1dB上げたらどうだろう。ギターの音像をもう少し開いてみてください……」そんな感じで何度も何度も作り直したんです。阿部さんも私の希望をミックスのプロの仕事に翻訳していろいろと試してくれました。するとある時とてもいい音が出るんです。「いいねえ」といいながら振り返ると、後ろでミックスしている阿部さんもニコニコしているんです。「いいっすねえ!」。バランスがとれていい音が出たときは、2人が同時にいいと思うんです。阿部さんも私も想定していないようないい音が突然出るんです。何百回もそういうことがありました。どの曲にもそういうドラマがありました。
意見の相違がないなんて、特殊プロジェクトとはいえ、こんなレベルまで突き詰めた仕事ができるなんて幸せだなぁ。
羨ましい。
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■藤本健のDigital Audio Laboratory - 「かないまるルーム」で生まれる究極のSACDとは?
~ その2: SACDマルチのミキシング作業の実際 ~
「阿部: 1st、2ndはRecもMixもスタジオでみんなで創り上げたので大きな問題点はありません。もちろん課題や反省は常にあります。問題は3rdにありました。先ほど言いましたが全般的にPCでのレコーディングが中心になりどこでもミックスができるようになりました。また制作費の削減などもありどんどんスタジオから自宅などでの作業が多くなりました。何が失われたかというとモニター環境が悪くなったのです。
金井さんの言葉ではありますが『聴こえているもの以上の物は作れない』といった当たり前のことを忘れていたのです。ケーブル1本1本の選択から配置、またヘッドアンプに何を使うかまで、この楽曲だったらこうしようと組み立てやってきたにも関わらず最後のミックスに問題があったわけです。また最近のCDの傾向は、コンプやリミッターなどを用いてとにかくレベルを突っ込むというもの。そんなことをしたら、音が悪くなるのは当たり前だけど、レベルを突っ込むと聴いた瞬間にインパクトがあり、いい感じに思えるんです。ただ、こうしたミックスによって奥行き感や空気感というものがなくなってしまいます。3rdに関しては自ら自分の感性でやってみようとやりましたがやはり犠牲は同じことでした」
「聴こえているもの以上の物は作れない」、他にも応用の利く、いい言葉だなぁ。
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■ばるろぐ - Le Couple藤田さん「CDで削ぎ落ちていたもの」
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毎月買ってるDTMマガジン(DTMM)。
表紙に「○○大特集」とか書いておきながら、読んでみると1~2ページの感想文しか無かったりで内容はそんなに濃くなくて、まぁそのせいか毎月入荷数も少なく&売れ残ってるんだけど、オマケの特集DVDが好きなのと惰性で毎月買ってる。
でも今月号(11月号)はニコニコ動画で人気の「初音ミク」体験版が添付されることもあって、「こりゃ発売日(6日)に買っとかないと書店から消えるかも」って警戒してたんだよね。。。
それが完全に忘れてて、今日近所の書店に寄ったら案の定売り切れ。
で、「しゃーない、Amazonで買うか」ってことで今Amazon見てビックリ。
売り切れに加えてプレミア価格wwwww
ぼったくりにもホドがあるwww
DTMM編集部も、これがチャンスとばかりに初音ミク講座とか連載し始めるんだろうか。
おもちゃではあるけど、PC-6001mkII/6601の頃から音声合成知ってる自分としては、実のところ あんま凄いと思ってないんだけどw
凄くないというか、「あれから25年ほども経って、まだこのレベルかよ」っていう、悪い意味での驚きの方が強かった。
# 自分も買ってるソフトウェア音源のSampleTank 2のSTRETCH(ストレッチ)技術を使ったコーラス音色は、
# かなりいい音を出す。でもST2はプレイバックサンプラーであって音声合成ソフトじゃないから、
# 自由に発音させることはできない。
# →
ST2のSTRETCHサウンドサンプル
# "STRETCH" と "Conventional resampling(従来のリサンプリング手法)"を比較すると、従来手法との違いが分かる。
でもDTMって「楽しい」のが一番。
買った人たちが初音ミクに喋らせて「おおー」とか楽しんでる姿って、いい^^
初音ミク(というかVOCALOID)があることによって、アマチュア制作者の作品表現に広がりが出せるのも間違いないところだしね。
今は昔と違ってソフトウェア音源もめちゃくちゃ充実してるし、この機にまたDTMブームが起こってくれると嬉しい。
あと、コンシューマレベルの音声合成技術って殆ど進化してない感があるんだけど、これで数歩でも進歩してくれるといいね。
今後どれくらい広がるか/縮小するかは分からないけど、せっかくマーケットができたんだからね。
当たり前だけど、やっぱマーケットやその潜在的な可能性があって、研究・実装する人がいて、それで初めて技術って育つものだなー、と。
というか、それよりもどこでDTMM買えばよいものか。。。
(追記)
なんかDTMMほぼ完売(秋葉原)&増刷予定なしってことらしい><
毎号見てた連載もこれで途切れちゃうし、いっそのこと購読やめるかなー。
■アキバBlog - DTMマガジン「初音ミク」 ほぼ完売 増刷予定なし
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■J-CASTニュース - 「初音ミク」特集雑誌3日で完売 ヤフオク、アマゾンで3倍の価格も